NTTデータグループは2023年11月6日、2023年10月に全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)で発生した大規模システム障害に関する記者会見を開きました
全銀ネット障害 ベスト記事はZDNET
幾つかのネット記事をみましたが「ZDNET」の記事は、詳しく書いてあってしっくりきました
全銀ネットでは、障害発生直前の10月7~9日に、全銀システムと金融機関の接続を中継するリレーコンピューター(RC)の更改作業を行った。
全銀ネットの10月18日の発表によると、障害はRCで処理する金融機関の送金/着金の手数料に関連した「内国為替制度運営費」で発生した。
処理方法の1つに「あらかじめRCに設定されたテーブルを参照してRCが電文に金額を入力」があり、その処理にエラーが発生してRCが異常終了し、電文の送受信に影響が生じた。
障害の直接的な原因は、上記の「あらかじめRCに設定されたテーブル」を生成するアプリケーションが内包したバグの可能性が高いという。
RC23シリーズへの更改では、OSが32ビットから64ビットに変更されるのに伴い、このアプリケーションも64ビットへの対応改修が行われたという。
NTTデータでは、障害発生の根本的な原因をインデックステーブルを生成するアプリケーションのバグの可能性としているが、全銀ネットと共同確認中で断定ではないとした
現在、障害が起きたシステムでは、RCが内国為替制度運営費の入力欄に一律「0円」を入力するようにしてエラーを発生させない暫定措置で運用されている。
ほか、日経系の記事では、「金融機関名を検索するためのデータを自動的に生成する同社製ソフト」の不具合が根本原因である可能性について言及しています
いまだ根本原因の究明や本対応は完了しておらず、運営費(要は手数料)を0円にするという暫定対応でしのいでいる状況とのことです
全銀ネット障害 原因まとめ
まとめると
根本原因は調査中ですが、「金融機関名を検索するためのデータを自動的に生成するソフト」が生成した異常なデータを、「内国為替制度運営費入力・チェック」処理が参照し、異常終了
の可能性が高そうです
根本原因の究明を待ちましょう
全銀ネット障害 内国為替制度運営費とは
内国為替制度運営費とは、内国為替制度を安定的に運営するため、仕向銀行から被仕向銀行に対して支払われる費用のことです
全銀ネット障害 NTTデータの発表
障害の状況と今後の取り組みについて、「別紙」で案内を出していますが、全銀ネットの公表資料を流用したり、内容的に薄い印象を受けます
環境構築の段階(メモリに展開する前)でデータが不正であったとのこと
会見でも「全銀ネット様と共同確認中」を力説していましたので
全銀ネットとの責任分界点はどこなのか?
についても焦点になりそうです
全銀ネット障害 記事まとめ
・日経xTECH
「金融機関名テーブルなどのテーブルを生成するプログラムに原因があると見て調査している」
・日本経済新聞(有料)
本紙では「金融機関名を検索するためのデータを自動的に生成する同社製ソフト」での不具合について言及しています
・テレ朝news
・電波新聞
・ロイター
「生成プログラムに不具合があったことが主たる原因。全銀ネットには報告済み」
以上