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【DX】中小企業のIT化支援に特化した滋賀銀行の取り組み

2024年1月23日(火)ascii teamleadersより

「普通の銀行員が地元企業にDXを提案してみた」という滋賀銀行の取り組みが興味深かったので、ご紹介します。

ニュースのポイント

  • 中小企業のIT化支援、滋賀銀行デジタル推進室の取り組みを紹介
  • 中小企業は自社の課題を正しく言語化できていない場合が多い
  • 大量のExcelファイルをkintoneで巻き取る案件が多い

滋賀銀行の取り組み

滋賀銀行は、地方の中小企業のIT化支援に注力しています。具体的には、コンサルティングやソリューションの提供を行っています。また、中小企業の経営者と現場のギャップを埋めることも重要視しています。

滋賀銀行のデジタル推進室は、同行が掲げる「地域の持続的な発展」を実現するため、2020年10月に設立された部署だ。取引先の経営課題をデジタルで解決すべく、銀行として本腰を入れるために作られたという。もともと総合企画室でICT戦略の立案を行なっていた鈴木喜智氏がリーダーとなり、少人数からビジネスをスタート。業務フローとしては支店から上がってきた案件のうち、デジタルに関わる案件がデジタル推進室に渡され、支店の行員といっしょに対応するという流れになる。

これまでの課題

中小企業はIT化へのニーズが高いものの、課題もあります。その課題の一つは、IT企業とコミュニケーションが取りづらいことです。中小企業はIT化の課題を言語化するのが難しく、適切な相談先を見つけられないのです。

デジタル化だけがゴールでないだけに、解決策も千差万別というのが滋賀銀行のデジタル推進室の大きな課題だった。取引先の声に応えるべく、滋賀銀行のデジタル推進室は、3つのソリューションを用意した。具体的にピンポイントで決まっている場合は、100社以上の提携先とのビジネスマッチングを行なう。また、課題を深掘りすると人材の問題に行き着く場合は、採用や定着、教育などの活動につながるという。

解決策

滋賀銀行は、地元の銀行ならではの強みを生かして、中小企業のIT化を支援しています。具体的には、コンサルティングやソリューションの提供を行っています。また、中小企業の経営者と現場のギャップを埋めることも重要視しています。

なぜ中小企業がIT企業に行き着かないのか? これは自社の課題を正しく言語化できないからだという。「課題を言語化できないと、正しい解決策も思いつかない。正しい解決策が思いつかないと、相談先も思い当たらないんです」と井上氏は指摘する。

具体的な案件は

基幹システムから出力したデータを扱う大量のExcelファイルをkintoneで巻き取るような案件が多いという。

3年間でビジネスマッチング51件、コンサルティング79件の計130件の支援を実施。このうち案件管理、顧客管理、販売管理、固有業務など6割弱がkintoneによる支援になるという。「kintoneを推奨してきたわけではないが、結果的にkintoneを軸にデジタル化の第一歩を踏み出すお客さまが多いのが実態」と井上氏は語る。

今後の展開

滋賀銀行は、中小企業のIT化を支援することで、地域の活性化に貢献したいと考えています。具体的には、中小企業のIT化に関する情報発信や、中小企業同士の交流を促進する取り組みを進めていく予定とのこと。

滋賀銀行のデジタル推進室で起こっているのは、コンサルティング案件のリピートが増える一方、顧客課題がどんどんディープになっているという事態だ。「顕在化している課題を解決していくと、お取引先様すら見えてなかった潜在的な課題が浮かび上がってくるようになっています。こうなると案件の難易度も高い」と鈴木リーダーは指摘する。

kintone(キントーン)

kintone(キントーン)の運営会社はサイボウズ(4776)

業務を効率化するクラウドサービスで国内シェア高い。ノーコード強みのキントーンが主力。

まとめ

中小企業DXの半数以上は、EXCELからキントーンへの置き換え

以上